ノーツコンソーシアム会員のみなさまへ

 

 新年明けましておめでとうございます。

 

 旧年中は、ノーツコンソーシアムはじめ Notes/Domino に関わる活動にご協力、ご参加を頂きありがとうございました。また、ノーツコンソーシアムに対して多大なるご支援をいただきました会員の皆さまに改めてお礼申し上げます。

 

 昨年末に、 IBM からノーツドミノ製品の売却という発表がありましたことに関する当会の方針は、今まで通り利用者支援といった方針に変更がない旨HPなどに公示させて頂いております。

 

 (ご一読くださいますようお願い致します)

 

 さらに本お知らせでは今後、ユーザさまが安心してノーツ/ドミノをご利用できるかについての当会の見解をお知らせさせて頂きます。

 

 さて、売却前に遡りますと「ドミノ V.10」が発表され、様々な改良が加えられていることは周知の事実でございます。

 

 このことは、ここ数年で一番大きな投資による製品のバージョンアップです。

 

 今後の変化の激しい企業経営環境を見据えた製品戦略であると言えます。米国においてもノーツ/ドミノはすばらしい開発インフラという点に再度、着目しバージョンアップしたことで「アジャイル」というキーワードにふさわしいインフラに仕上げられております。

 

 これは、 HCL 社の投資戦略でもあったと考えられますので IBM 時代より、さらに製品のブラッシュアップに注力すると推察されます。

 

 また開発もサポート体制も、 IBM の部隊が一部移管されると聞き及んでいますので、メーカーとしてのマンパワーは今までより、よりノーツ/ドミノに集中するのではないかとも予想されます。

 

 こういった観点から、ノーツ/ドミノは、これから安心してお使いいただけるものと考えております。当会といたしましては、今まで以上に情報の収集、共有といった観点でも活動を活発化して参りたいと思います。

 

 回りくどい言い回しではなく、直言的に申し上げると、比較的消極的に見えた IBM から積極果敢な HCL へノーツ/ドミノが移ったとも言えます。HCL 社の実力は、日本国内では未知数ではありますが、ノーツ/ドミノを支える多くのエンジニアはこれからもあまり変わらない様相です。

 

 ノーツコンソーシアムといたしましては、新生、ノーツ部隊に期待しております。

 

 今年も皆様のお役にたてるように誠心誠意努力する所存でございますので、どうか一層のご支援・ご鞭撻を賜りますよう、スタッフ一同、心よりお願い申し上げます。

 

ノーツコンソーシアム 

 


 会長からみなさまへ

 

 あけましておめでとうございます。年頭にあたりご挨拶申し上げます。

 

 今年もコンソーシアム会員のみなさまと新年を迎えられるのは、ノーツコンソーシアム会員の皆さまをはじめ、多くのノーツ/ドミノユーザー、ベンダー企業のみなさまの活動のおかげです。心より感謝いたします。活動開始から25年に渡りノーツユーザの皆さまの役に立てるように各種研究会、イベント、情報発信活動させて頂いております。

 

 ノーツが誕生して早30年を迎えようとしております。

 

 こんなに長く続くソフトウェアプロダクトも数少なく、その環境下で会員企業さまのノーツ/ドミノの習熟も進み、グループウェアとしての完成度も高まりました。

 

 あまりの完成度の高さに「できて当たり前」で近年は、ノーツにできないことが取り上げられる傾向に向い、他社製品へのリプレースの流れもある様ですが、本文の冒頭にありました通り、ノーツは、開発ツールとしてその本領を発揮します。

 

 ノーツは20年以上お使いのユーザが多いため、各企業の非定形業務のシステム化が進み業務運用に溶け込みすぎて、その姿がよくみえない(有難味が薄れている)と言った状況であると思います。

 

 よく考えて頂くとわかると思いますがノーツは、非定形業務を簡単にシステム化できる唯一の製品でした。各企業のローカルな業務は、星の数ほどあり、同業でも各社、異なります。

 

 いわゆる「クラウド」ではサービスされません。

 

 クラウドサービスでも文書を電子化して、簡単なワークフローで決済などできることは否定できませんが、ノーツは、企業のローカル文化(データのチェックや編集)を比較的簡単にワークフロー上に組み込むことができます。

 

 本当に、ローカルな非定型業務をなくすことができますでしょうか?

 

 個人情報保護のためのシステム、社内のリソース管理、組織のデータ管理など、エクセル?ワード?気の利いたデータベースシステムは、本当に不要でしょうか?それぞれの管理のためのパッケージシステムを導入されるのでしょうか?

 

 私、個人は不思議な思いです。全部を365で実現といわれる企業様の英断は支持いたしますが、そのメリットはあまり理解できません。気持ちの問題であればそれは理解できますが、コストメリットは支持できません。

 

 開発費でみても他の開発言語、ツールに比較しても圧倒的に安価であると言い切れます。もう一度考えて頂きたいのは、企業のローカル業務はなくならないが定型業務の数十倍から数百倍あります。これら業務を他社製品へ置き換えるコストまたは業務自体を無くすリスクを考えてみて頂きたい。

 

 ノーツ/ドミノであれば、内部統制のための様々なチェック機能など比較的容易に構築できますし、履歴、証跡などはノーツ/ドミノ上のアプリケーションでは、ほぼ自動的に担保されます。

 

 また、一旦完成した非定型業務も、働き方改革、品質経営、環境経営に加え様々な法令の変更などで変革していかなければなりません。これからはさらに「アジャイル環境」がなければ、システム改変の迅速な対応によるコンプライアンスの維持、内部統制の強化は困難になると予測されます。

 

 私(会長)個人としても、いちノーツファンとして、ノーツコンソーシアムには今まで以上に期待したいところです。

 

 会員一致団結して、ノーツコンソーシアムを支援することで個々では困難なメーカー交渉も(新しいオーナーである HCL 社に)積極的に働きかけていきましょう。

 

 どうぞ、よろしくお願い致します。

 

ノーツコンソーシアム
会長 田中 耕二